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スーラ トニ・モリソン [本]

ノーベル賞作家の作品で黒人文学。  と知っていたら読まなかったかもしれない。

黒人が言いたいことが凄くたくさんあるのは、沖縄の人が言いたいことが凄くたくさんあるのと同様によく分かる。でも、それを小説の重要なファクターにされると、当事者じゃないし想像力乏しいので共感できない。ただ、黒人文学ということを差し引いたとしてもそれなりに読める小説になっているのは、さすがノーベル賞作家か?作者は、この小説で、(たしか)善悪と友情を描いた、と言っているらしい。(解説に書いてあったが記憶があやふやだ)その通りだと思ったが、私にはこのスーラという黒人女性が格好良い、と思えただけだった。


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悪魔に食われろ青尾蠅 ジョン・フランクリン・バーディン [本]

第二次世界大戦末期を背景にしており、時代的にもその頃に書かれたらしい。サイコスリラーのような小説だが、ゴシックな臭いもする。その当時には新しかったのかな、と思う題材だが、今でも読めないことはないし、好きな人には非常に受けるのではないかと思う。

音楽家の女性が、2年暮らした精神病院を退院する朝から小説が始まる。不安や影が文章から消えることはなく、しかも、女性の回想や妄想と現実が入り混じる構成となっており、混乱させられる。 たぶん、この辺の執拗に心理を追う描写が、好みの分かれるところで、しかし、これがなければ、この小説は平たんなつまらない小説になったことは間違いはない。ただ、私としては、単純に楽しめるかといえば、楽しめなかったので好みではなかった。


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凍 沢木耕太郎 [本]

登山家の山野井泰史と山野井妙子が遭難しかけたヒマラヤ登山を扱った、ノンフィクション。一言でまとめるとそうなるのだが、2人が生還してからの時間にもかなりの頁が割かれているし、その山へ行くまでの事情についても詳しい。だから、実は、この登山家の夫妻の生き様のようなものがよく分かるようになっている。しかし、それにしても、その遭難しかけた登山の記述が圧巻だ。一気に読ませる筆力もそうだし、材料としての登山の厳しさ自体も凄い。

私は登山をしないし、寒いの嫌いだし、体力ないし、重いものは持てないし、危険なことはしたくないし、昆明(1890メートル)でもずっと頭痛がしていたくらいだから、きっと富士山にすら登ることができない。それを、7000メートルを超えるマイナス30度とかいう世界で、氷の壁を登り、降り、10センチ幅の棚でビバークするとか、その上、高山病で何日も水すらも飲めない状態になるとか、凄すぎる。しかも、遭難しかけたのだから、なかなか帰れないのである。最後は、一日でキャンプまで戻れる距離まで来て、全ての荷物を置いてきたのに、はやりたどり着けずに、そのままビバークするのである。普通だったら、死んでもおかしくないように思うのだが、生きて還るところが、この二人の登山家の傑出したところなのだろう。

最初、「遭難しかけた」ことについては、少なくともどこかに「誤算」があったはずなのだから、それについての総括らしきものがどこにも書かれていないのに、少し物足りなく感じた。しかし、もう一度登山の部分の記述を読んで、それはリスクをとったということなのだから、なくてもよくいのかな、と思うようになった。


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長寿遺伝子を鍛える  坪田一男 [本]

別に長生きしたくない(年金ではとても暮らしていけないし、仕事もあるかどうか保証がない、今の貯金が尽きたら死にたいと思っている)のだが、生きている間は元気でいたい。

最近の遺伝子レベルでの老化の仕組みなどについての研究が書かれていることがミソで、じゃあ、老化したくない人はどうしたら良いのかというと、「摂取カロリーを抑えて、運動すること。」という、よーく分かっているけど、できない結論なのだ。(予想はしていた。)ただ、有意義だったのは、摂取カロリーを抑えた猿とそうでない猿の比較実験。摂取カロリーを抑えた猿は若々しい。私は、自分は長生きしなくてよいが、猫には私より長生きしてもらいたいので、食い意地の極めてはっている飼い猫には、我慢してもらわなくてはならない、と決意を新たにした。 


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『迷宮警視正2・福島恐怖の秘境』-メディアの自殺  [本]

これは読んだ本ではない。徳間書店が出版中止を作者に通告した小説のタイトル。 作者の戸梶圭太のツィッターに詳細がある。

私はこの作家の小説を一冊も読んだことがないし、たぶんこれからも読まないのではないかと思う。でも、表現の自由はどこへ行ったのか、と思うのである。作者によると、福島の放射能汚染地帯に、指名手配者や多重債務者が住み着く、という設定らしい。私の貧しい想像力を最大限に働かせると、出版中止にする人の論理は、「その土地の人が不快に思う。タイトルが扇情的。かわいそうな人たちでエンターテイメント小説売って商売するって道義的にどうなの?福島県庁から抗議がくるかも。本当に福島が犯罪者の巣窟だという誤解が生まれるかも知れない。」という位だ。確かに、不快に思う人もいるかも知れない。しかし、フィクションであるか否かに拘わらず、どんな言説であっても、不快に感じる人が出てくるのは不可避ではないのか。そんなに、福島の放射能汚染をアンタッチャブルにしたいのか?まるで天皇家なみの不自由さだ。

私は、この放射能汚染地帯がアウトローの逃げ場所になり、要は国の統治の及ばない地域になるという設定は、ある種の可能性のシミュレーションであって、大変面白いと思う。それを、出版社自らがどういう理由か知らないが、自ら出版中止にするとは、メディアが自殺するようなものだ。私は、誰も不快にしないような、お行儀の良い小説なんか、読みたくもない。 


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ジュンク堂新宿店閉店 [本]

ジュンク堂新宿店が、今月末で閉店予定で、書店員が本当に売りたかった本みたいなコーナーができていて、その気合いがすごい、というので行ってみた。

この本屋は、三越新宿店の後に入ってできたもので、初めて行った時には、広いフロア3階分に高い書架に本が並んでいるのを見て、感動したものだった。 そのころ私は近くに住んでいたので、よく行った。なんと言っても、本が大量にあるのが凄かった。たしか、1万円買うと配送してくれるので、近くに住んでいると言っても、重たいので、何度か配送もお願いした。

久しぶりに行ったのだが、アマゾンで幾ら手軽に本が買えるといっても、読んだことのない本に囲まれるあの興奮は、あの位の大型書店でなければ得られない。丸の内の丸善も良く行くのだが、ジュンク堂新宿店の方が一フロアが広いので、興奮度はこちらの方が高い。 ここに住みたい、と思った位だ。そうしたら、毎日、面白そうな本を書架から引き出して、少し読んでみてまた戻す、みたいなことがやりたい放題ではないか。それで一生終えても良いと思った。

さて、「本当に得りたかった本」コーナーは、もともと在庫が少なそうなマイナーな本が選ばれているので、ポップはあるものの、本は既に売れてなくなっているものが多かった。何故か「記念に一冊買おう」と思い、せっかくだから、普段だったら自分がまず買わないような本を買おうと思い、そういう本を買ってきた。 

 


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死者10万人 [あれこれ]

今日3月10日は、太平洋戦争末期に東京が大空襲を受けた日で、一晩で10万人が亡くなったとも言われている。

10万人という人数は、去年の地震の5倍の死者数である。それだけ戦争は恐ろしいのである。

それなのに、最近、戦争をしたい、もしくは、しても良いと思っている人が増えているように感じる。維新の会の台頭など、私は非常に危ういと感じている。首都圏直下地震がそんなに恐いのなら、再び戦争が起こらないようにしたらよいのに、と思う。自然災害は避けられないとしても、戦争は避けられるはずなのに。


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首都圏直下地震と富士山噴火 [あれこれ]

【OPKシンポジウム 2】15:30-18:00「首都圏直下地震と富士山噴火」 - IWJ_TOKYO http://ustre.am/:1psER
火山学者2名(静岡大小山教授、群馬大早川教授)と地震学者2名(地震予知連絡会山岡委員、東海大学地震予知研究センター長尾教授)が出て話しているのが面白い。去年3月の富士山近くの地震のあと、火山学者が、富士山が「あるかどうか」をライブカメラで確かめた話や、地震制御の話など。

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道化師の蝶 円城塔 [本]

芥川賞の報道に、前衛的だとかなんとかいろいろ書いてあるのを読んでいたので、非常に読みにくい作品を想像していた。たとえて言えば、イシグロの「充たされざる者」とか、トマス・ピンチョン並みの。

そうしたら、実はそんなに読みにくくはなかった。私の警戒のしすぎが、芥川賞の報道をした人達がよほど普通の手法の作品しか読んでいないからなのだろう。文章がとても上手い。テンポがよく、流れるようだ。中身は、読後に残るのは、「着想を捕らえるための銀で編んだ小さな捕虫網」と「誰も使わない言語を含め幾多の言語でものを書きながら旅を続ける、謎の人物」のイメージだけで、これだけしか描かれていないと言っても良い。だから、この作品は、これらのイメージを飴玉を口の中で転がすように、短編小説の長さの文章のなかで楽しむためのものだ。私にとっては、だから「幻想小説」のように読めたけれども、少し退屈してきて、このままどこまで続くのだろう、と思ったら、あと2頁くらいだったので読み通せた。人が退屈し始めるところで、きっぱり終わるあたりは、感心した。


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室内除染をしてみる [あれこれ]

エアカウンターSで自宅を測った結果、精度が怪しいとはいえ、寝室がどうも居間に比べると、有意に高い。0.07-0.08位になる。寝室の網戸もベランダも特に高くない。原因が思い当たらないので、数日悩んだ。ところが、レースのカーテンに近づけると線量が高くなることを発見。どうやら、寝室のレースのカーテンは、居間のものと素材が異なる(目が詰まったミラーカーテン)ことと、居間のレースのカーテンは秋ころに洗ったのに、寝室のものは洗ったことがないからなのではと思い至った。

つまり、原発が放射性物質を爆発的にまき散らしていた3月下旬ころ、幸いにも窓を開ける機会は少なかったが、夏には窓を明けて風を入れていた。その間に屋外に蓄積した放射性物質が少しずつ室内に入り、床や家具やベッドに落ちたものは日常の掃除や洗濯で取り除かれるが、それ以外ものに落ちたりついたりした放射性物質は、そのままとなり、放射線量を上げていたのだろう。

寝室のカーテンを全て洗い、家具の上や下のほこりを吸い取ると、居間と同じくらいの数値になった。(ちなみに掃除機は放射性物質をまた排気するだけなのでだめだと言われているが、ミーレの安くないフィルターがついたものなので、そんなに垂れ流しではないのではないか、と。)本当は壁も拭いた方がよいのかもしれないが、さすがに面倒臭い。盲点で忘れていたほこりだらけの観葉植物のそばで測ったら、やはり0.14あった。東京より線量が低いとはいえ、自然放射線を差し引けば、東京以上の放射性物質が室内にあるはずで、しかも、これを呼吸により吸い込むことは極力避けなければならないので、大変だけれども、家中のカーテンを少しずつ洗い、観葉植物の葉っぱを拭き、家具の隙間と下も掃除をし、巾木の上に溜まったほこりも吸い取るつもりだ。


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共喰い 田中慎弥 [本]

今年も、「お得」という理由だけで、芥川賞受賞作が載っている文藝春秋を買った。

まず、前に掲載されていたこの作品を読んだ。感想としては、いかにも芥川賞的日本の小説、という所である。ちょっとこなれていない生硬な文章とか、暗喩的なモチーフの使い方とか、テーマとしての「私」であることとか、 何となく青臭いところとか、「いかにも」なのである。だから、どうだということはないし、つまらなかったとかレベルが低いとかいうことは全くないのだが、それでいて、どこかで読んだような、という既視感がぬぐえない。日本の小説家はこういう作品を次々繰りだしてきた訳だ。石原慎太郎が「刺激がない」というのもうなずける。

そう言えば、去年書いたが、去年の芥川賞作家の西村賢太がバラエティ番組などに出ていて、彼はこれから何を書いていくのだろう。40歳までの「私」のストックを一生かけて売るのか、それとも新しい題材を表現するのかと、人の人生ながら気になる。 


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エアカウンターSで東京を測る [あれこれ]

エアカウンターで東京品川区の実家を測ってみたところ、意外な結果が出た。

熱海より高い。室内で0.06-0.08マイクロシーベルト/時位。てっきり、熱海の方が高いと思っていたので意外だったが、いろいろ他の人の測ったデータを見てみると、0.1超えている所も珍しくなく、普通の数字らしい。しかし・・・・・別に私が悲観論者な訳ではないのだが、東京品川区と熱海の自然放射線量は全然違う。品川の方が、0.02か0.03位高いはずなのだ、だから、差し引くとやっぱり熱海の方が汚染されているという結論に・・・・。まあ、内部被爆しないように地場産品を避ければ良いわけだから、熱海から品川に引っ越す必要はないことがわかった。


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エアカウンターS [買い物]

エステーが売っている簡易な空間放射線測定器、エアカウンターSを買った。値段は6000円ちょっと。値段から言って、精度にそんなに期待はできない。ガンマ線しか測定できないという(ただし、ガンマ線しか測定できないと、どんな問題があるのか調べてもよく理解できなかった。)。しかも、0.05マイクロシーベルト/時以下の低線量は測定できない。御用学者が監修しているから買わないという人もいるらしい。

それでも、たとえば家の中で相対的にどの場所が高いかどうかわかれば、ベランダを掃除するとか、窓を掃除するとか(測る前にとにかくやればいいじゃないか、とも思われるが)、対策を取ることができるのではないかと思ったからだ。それから、熱海伊東が汚染されているというが、その正確な境界線を普段行く場所で探してみたいというのもあった。地質学者の早川由紀夫がツィッターで、「お金に余裕のない人はエステーのエアカウンター」と言っていたのもある。(ところで、この人のツィッターの荒れようがすごい。早川教授の主張はわたしにはまっとうに思えるのだが、攻撃されると言い返さずにはいられない質の人のようで、いちいち言い返すので大変なことになっている。でも、密かにそういう「大人でない」ところに共感もする。)

で、その物体は、電動歯ブラシのようなもの。軽くておもちゃっぽい。測定に2分かかるが、そのままにしておくと、その後10秒ごとに計測するので、多数回測定は難しくない。多数回測定しないと誤差が大きいらしい。計測結果は、マンション上階の室内で0.05マイクロシーベルト/時前後。室内で、0.05以上あるというのは、少し不安だ。家が貧弱だからだろうか?

IMGP0335.JPG


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ハーモニー 伊藤計劃 [本]

この作家は、おそらく小説らしいものは3作しか書いていなくて、その最後の作品から読んでみた。

近未来が舞台のSF小説なのだが、登場人物の名前がそれらしいこともあり、かなりアニメっぽい。深夜にやってるマイナーな近未来もののアニメで、こういう名前の人物が、こういう服をきて、こういう場所で、こういう言動している、ことがあっても全く違和感がない。アニメが安っぽいというのではないが、やはり、「どこかで見た感」がぬぐえない。

挑戦的なテーマを扱っていると思うし、野心作だとは思うが、あまり成功しているとは思えない。私の経験則に基づくと、その設定で、本当に人間や社会はそういう風に動くの?というところに疑問があり、その結果、迫真性に欠ける。もうちょっとその辺を丁寧に書いてくれたりすると、もっと面白くなったかな、と思うのだ。 例えば、オーウェルの「1984」を目指したけれども、やっぱり「1984」には及ばなかったような、悲しさがある。

巻末の評論では、芥川賞を取った円城塔は、SF作家、とされていた。 


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都市と都市 チャイナ・ミエヴィル [本]

バルカン半島にあるらしい、架空の都市国家2つを扱う小説。幻想小説やSFの賞をたくさん取っているらしい。

殺人事件を追う警察官が主人公なのだが、2つの都市国家のあり方の設定だけで、読ませる。2つの都市は、隣接しているだけでなく、交錯し、重複しており、同じ道を違う国の住民が歩いたり、違う国の車が走ったりしている。ところが、同じ道を歩いている他国人や他国の家は、「見て」はならない。もちろん、接触してはならない。アパートの隣の部屋は他国かもしれない。正規の国境を通って手続きをしなければ、隣国のものは見ることができないし、隣国に入国したら、自国のものを見ることはできない。そして、越境手続きを経ないあらゆる接触は「ブリーチ」行為とみなされ、ブリーチを犯すと、一瞬にして「ブリーチ」と呼ばれる権力が出現し、処理される。それでいて、2国は特別紛争状態にあるわけではなく、国際電話もできるし、電子メールも送れるのだ。

この、実は同じ場所に居るのに、「概念的な国境」があるという設定が非常に新鮮で面白い。そして、殺人事件は、2つの都市国家の間に存在すると噂される(なぜなら、どちらの国の住民もそこは他国だと思いこんでいるから)、第三の国家に熱中していた留学生を被害者としている。そういうことなら、第三の国家がなくもないだろう、とも思える。殺人事件の顛末はあまり面白くはなく、また、主人公も優秀な警察官というだけであまり人物として活きてはいないのだが、この都市国家2つの設定は、小説の全編を通して生かされていて、最後まで楽しめる。


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芥川賞 [本]

今年の芥川賞受賞者の一人が、「不機嫌」とか「石原慎太郎と舌戦」というような切り口で、マスコミが取り上げていて、見ていて嫌になる。

会見の様子をニュースでみたが、たしかに不機嫌そうだし、石原慎太郎の講評に対して揶揄するようなことを発言しているが、その発言で、周りで取材している記者を笑わせている。で、これをマスコミは「すわ石原慎太郎と戦争か」みたいに、石原慎太郎の反応を見に行くわけだが、石原慎太郎は、笑って「いいじゃない、皮肉っぽくて。」と答えている。この辺、さすがに、石原慎太郎はマスコミほど低俗でも頭も悪くないということで、芥川賞の選考委員を「刺激がない」と言って辞めるというのも、この年になっても、それでも小説家としては、この人は刺激が欲しいのだとしたら、小説家の魂は衰えていないのだろう。

政治家としての石原慎太郎は大嫌いだが、マスコミが石原慎太郎に受賞者のコメントを告げ口に言って、その低俗な期待に石原慎太郎が応えてやらなかったというのは、痛快だった。

 


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パタゴニア [買い物]

アウトドアウェアのパタゴニアから、時々カタログが送られてくる。薄いもので、当初は封筒(再利用せよとのメッセージ入り)に入っていたが、最近エコを極めたらしく、カタログそのものにシールが貼られて送られてくる。そして、このカタログ、商品の紹介もあるのだが、サーフィンや登山、加えて環境保護についての読み物ページ(思いっきり翻訳調)も多い。余り読まないのだが、「環境に関心の高い知的な私たち」臭が強くて、まあ、簡単に言ってしまうと鼻につく。漢字で書くと、独善的。

この人たちって、本当は捕鯨に反対なんだろうなあ、というのは容易に想像がつく。さすがに日本語版のカタログには捕鯨反対の記事は掲載しないのだろう、と思っていた。そうしたら、最近、このパタゴニアというアメリカの会社は、シーシェパードに資金援助をしていたことを知った。私は、捕鯨が野蛮だとは思わないし、むしろ暴力を行使するシーシェパードの方がよほど野蛮だと思う。ああいう西洋人の狭隘な価値観には反感を覚える。

そして、このパタゴニアという会社、アメリカの倍くらいの価格で日本では商品を売っているのである。日本人からそうやって収益挙げて、それをシーシェパードに回す訳だ。今までかなり買ってきていたのだが、パタゴニア商品は買うのを止めることにした。「シーシェパードを支援するな」とパタゴニアに要請している日本人消費者もいるらしいのだが、それは企業の自由だから、私は勝手にすれば良いと思う。ただ、私は買わない。


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こんにゃく屋漂流記 星野博美 [本]

こんにゃく屋という屋号の由来を求めて、一族のルーツを探すというノンフィクション。元々房総の漁師の家だが、先祖は和歌山から来たと伝えられているので、最終的に和歌山までは行く。ルーツ探しというよりは、近現代の家族史を描いたような作品だ。

しかし、長い。ムダに長い。立派な単行本なのだが、この半分の量にコンパクトにまとめれば、もう少し締まったのではないかと思う。冗長さに耐えられなくなって、最後の方はとばし読みした。あまりにどうでもよいことに、意味を無理矢理見つけて、ふくらませすぎている。長いのに疲れてしまって、中身がおもしろかったのかどうかも、評価のしようがない。日経の書評で見つけたと思うのだが、書評を当てにしすぎてはいけないと反省。


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ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語 ゾラン・ジフコヴィッチ [本]

ペーパーバックみたいなソフトカバーの本で、弱小な出版社がほそぼそ売ってます、というマイナー感が強烈な装丁。

作者はユーゴスラビアの作家で、内容は幻想小説風。いくつかの短編が入っているのだが、最初の、駅近くの喫茶店で「物語のお茶」を注文した女性の話が比較的面白い。劇中劇の作りになっていて、中で語られる「物語」も面白そうなのではあるが、なんだか、急ぎ過ぎ感がある。もう少し、ゆっくりじっくり掘り下げて、その物語を聞かせてくれたら、もっと楽しいんじゃないか、と思ってしまう。だから、これらは短編にしないで、もっと引き延ばして長く深く書いてみたら、面白いのではないだろうか。


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忙しい [あれこれ]

年末だからなのか、忙しい。

仕事もある上、年末ならではの雑事もたくさんある。年賀状の宛名書きがいつできるのか想像もつかない。 

その上、寒いというのは本当に嫌だ。 

 


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